【税理士が解説】自社株の相続において気を付けるべきポイント

経営者の相続の場合には、自社株の相続をどのように行っていくかということが重要になってきます。

この自社株の相続においては、場合によって大きな相続税額になる可能性も考えられ、自社株を相続したくないという結論となった場合には、結局先代の経営者の想いがつながらない可能性も考えられます。

本稿では、自社株の相続を行う際の気を付けるべきポイントについて解説していきます。

自社株の相続で起こるトラブル

自社株相続の際には、次のようなトラブルに特に注意をする必要があります。

・後継者選び

まずは誰を後継者にするかということです。

後継者を遺言などで意思表示をしなかった場合には、誰が自社株を相続すればいいのかということが分からずに、後継者トラブルになる可能性もあります。

・納税資金対策

次に納税資金の対策です。

後継者を決めたら、その後継者には自社株を相続しますが、この場合現預金をその相続人が相続できない可能性も考えられます。

そのような場合に備えて、納税資金対策を行っておくことが重要です。

この対策には、例えば生命保険金などが活用されたりします。

・親族の遺留分主張

最後に、自社株が高額である場合でかつ相続財産の大半が自社株の場合です。

この場合には、後継者以外の他の相続人が相続財産の遺留分を求めて、遺留分侵害額請求を行ってくる可能性があります。

その際には、せっかく後継者として決めていた場合でも自社株の株数が割れる可能性があるため、自社株に応じた資金対策を行うことが重要となってきます。

自社株の相続で注意すべきポイント

それでは、自社株相続において注意すべきポイントにはどのようなものがあるのでしょうか。

・納税資金対策を行う

まずは、生命保険金などを活用して、納税資金対策を行っておくことが重要です。

また、遺留分侵害額請求に備えて、相続人間で不公平がないように他の相続人にも生命保険金の受け取りをさせるなどの工夫が必要となります。

・後継者の意思表示

次に、後継者になる人への意思表示ですが、これは遺言で行っておくことが一番良い方法です。

その他にも、生前贈与を活用していきながら徐々に経営権を移していくことも選択肢の一つとなります。

自社株の相続に関することは福山税務会計事務所までご相談ください

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